★新しい Nutanix CE の構築については、こちらをどうぞ。
Nutanix CE の環境構築について、Nutanix CE 上で VM を作成できるようになるまでの流れを、簡単にまとめてみます。
- 1. Nutanix Community のアカウント作成
- 2. Nutanix CE インストーラの入手
- 3. インストール先マシンの用意
- 4. Nutanix CE のインストール
- 5. Nutanix クラスタの作成
- 6. Nutanix クラスタ/CVM の DNS 設定
- 7. Prism への初回ログイン
- 8. Prism の言語設定
- 9. 動作確認
ハイパーバイザーで ESXi を利用する場合は、こちらもどうぞ。
1. Nutanix Community のアカウント作成
Nutanix Community (英語。.NEXT Community と呼ばれたりもする)にアカウント作成します。これは、日本の Nutanix Community(Compass の)とは異なるものです。
アカウントは、下記の「Join and Download」あたりから登録ができるはずです。
Hands-on Hyperconvergence | Nutanix Community Edition
ここで作成するアカウントは、Nutanix CE インストーラのダウンロードと、Nutanix CE の管理 Web UI「Prism」に初回ログインするときに必要です。
ちなみに、ただ Nutanix の操作感を試したいだけであれば、Test Drive という、無償のオンライン デモ環境も提供されています。こちらでは、利用時間制限はありますが、Nutanix Community アカウント登録が不要です。
2. Nutanix CE インストーラの入手
インストーラは、Nutanix Community のディスカッション スレッドからダウンロードできます。新バージョンの Nutanix CE が公開された場合も、このスレッドのダウンロード リンクが更新されます。ページの参照には、Nutanix Community ログインが必要です。
Download Nutanix CE, Docs, and Guides
https://next.nutanix.com/discussion-forum-14/download-nutanix-ce-docs-and-guides-3188
ce-2019.11.22-stable.img.gz のような名前の、圧縮された .img ファイルがインストーラです。gunzip などでファイルを解凍してから使用します。
3. インストール先マシンの用意
Nutanix CE をインストールするマシンを用意します。本来は物理マシンにインストールするものですが、VMware ESXi または Nutanix AHV 上の VM へのインストールも可能です。
- 物理マシンへのインストールでは、.img ファイルを USB メモリにイメージ書き込みして利用します。
- VM へのインストール(ネステッド環境)では、.img を仮想ディスクとして利用します。
インストールするマシンには、そこそこ高いスペックが必要です。詳しくは下記の投稿が参考になります。
4. Nutanix CE のインストール
物理マシンへのインストールでは、.img ファイルを書き込んだ USB メモリを接続して、ブートします。たとえば、Windows であれば USBWriter など、Linux や macOS では dd コマンド(下記)などで、USB メモリに書き込めます。
VM へのインストール(ネステッド環境)では、.img を仮想ディスクとして利用します。
ESXi でのネステッド Nutanix CE 構築について、具体的な手順はこちらをどうぞ。
AHV でのネステッド Nutanix CE についての、具体的な手順はこちらをどうぞ。
インストーラでブートできたら、Nutanix CE のインストールを進めます。インストーラのメニューの途中で、Nutanix CE に含まれる AHV と CVM の、IP アドレス、デフォルト ゲートウェイ、DNS サーバのアドレスを指定することになります。
5. Nutanix クラスタの作成
Nutanix CE のインストールが終わったら、CVM の「create cluster」コマンドで Nutanix クラスタを作成します。CVM には、SSH でログインしてコマンド実行します。
- 1 ノードだけで環境構築する場合も、クラスタ作成は必要です。(シングル ノード クラスタと呼ばれたりします。)
- ただし、シングル ノード クラスタの場合は、インストールと同時にクラスタ作成することもできます。
- CE では、マルチ ノード(3 ノード or 4 ノード)の場合にインストーラでクラスタ作成ができないので、cluster create を実行することになります。
cluster create コマンドは、下記のように実行します。
6. Nutanix クラスタ/CVM の DNS 設定
Nutanix CE では、Prism の初回ログイン時に Nutanix Community アカウントでの認証が必要です。そのため、Nutanix CE の CVM がインターネット接続が必要です。
- IP アドレス、サブネットマスク、デフォルト ゲートウェイなどは、基本的に Nutanix CE インストール時に設定されているはずです。
- Nutanix Community へのアクセスには、CVM の DNS での名前解決も必要です。インストーラで設定できていない場合は、Prism ログインの前に、ncli コマンドなどで DNS サーバのアドレスを追加することになります。
DNS サーバを ncli で設定変更する場合は、下記もどうぞ。
7. Prism への初回ログイン
Nutanix クラスタを作成すると、自動的に Prism が利用可能になります。Web ブラウザから CVM のアドレスにアクセスします。
- Prism に、admin ユーザでログインします。admin ユーザの初期パスワードは、変更することになります。
- 初回のみ、さらに Nutanix Community アカウントでログインします。
古い投稿ですが、下記のような感じです。
ちなみに、長く Nutanix CE を利用していると、再び Nutanix Community アカウントでのログインを要求されることがあります。(ただしトリガーは不明です)
8. Prism の言語設定
デフォルトでは英語ですが、日本語に変更できます。
9. 動作確認
クラスタの作成に成功していれば、Nutanix CE は利用可能な状態です。Nutanix CE では、ハイパーバイザとして AHV が起動し、その上では、Prism とストレージ コントローラ機能をもつ CVM が起動しています。
Prism で、下記のような動作確認ができるはずです。
- ストレージ コンテナへの、ISO ファイルの登録
(ゲスト OS のインストーラなど) - AHV への仮想ネットワークの作成
- VM の作成(CVM とは区別され、ユーザ VM と呼ばれる)
- VM への、ゲスト OS のインストール
ちなみに VM は、CLI でも作成できます。
以上。